いがくぶ

今でもときどき考え直す
本当に医学部でよかったのか
その選択は間違いではなかったのか


最初に医学に対する憧れが崩れ去った
医学とはこんな程度のものなのかと
でも逆にそれが一般の感覚で
自分の憧れが崩れ去ったことについても
それは人を対象とした自然科学たる医学を学ぶ上でも必須の道であったと確信している


そして医療の崩壊を知った
日本の医療を壊そうとしている力があることを知った
その力が自分に降りかかる可能性を知った
医療という性質上システムを完璧にしたって
それは確率論でしかなくて
それにそもそも完璧なんて成立し得なくて
でもきっと様々な面から確率を上げていけば天文学的に小さな確率にはなるのだろう
それが現実での身の振り方だ
少なくとも一度踏み込んだ医学の世界を自分から抜けようとは思えない以上、そうするしかない


俺の人生から哲学と医学を抜くことはできない
そして医学部でなければきっとこんな思考には至らなかった
こんな俺は今の時代の日本では不利な生き物だな
時代に淘汰されるべき存在かもしれないな()


患者さんを診るということが俺の人生にどれだけ必要なことか
これがフォーカスではあるが
それは暫くやってみないとわからないことなんだろうな


結論、医学部しかなかった